主な母性看護

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(1) ノンストレステスト(non-stress-test:NST)

ノンストレステストは、検査を行うのに40~60分くらいかかります。
ですから、妊婦さんに排泄を済ませてもらい、
セミファーラー位、または側臥位(そくがい)になってもらいます。

このとき、仰臥位性低血圧症候群に注意します。

② 胎位胎向を確認し、胎児心音がよく聞こえる位置に胎児心拍用トランデューサーを、
子宮底付近のなるべく平らなところに陣痛計を適度な圧で密着するようにつけます。
陣痛間欠時に、ゼロセットを行い、記録を開始します。
5~10分経過後、正しく記録されているかを確認します。

(2) 褥婦の観察

① 臍からの高さ、または恥骨結合上縁から長さの測定

 お臍からの高さ、または恥骨結合上縁から長さを測定します。
 腹壁上から触診します。
 良好である場合は、硬く触れます。

 硬: 額の硬さ、硬式テニスボール
 中: 鼻の硬さ、硬めのゴム鞠様
 軟: 頬の硬さ

子宮復古状態は、子宮底・子宮の硬度など子宮の収縮状態と、
悪露の性状と変化、後陣痛の状態の3項目を統合して査定します。

② 悪露(おろ)

悪露(おろ)の色や量を確認します。

 色: 赤(褐色)、褐、黄、白色
 量: 少 → Sパッドに1/3程度の量
    中 → Sパッドに1/2程度の量
    多 → それ以上(必要時測定)
   基準となるSパッドの大きさは、おおよそ10cm×25cmのパッドです。

●子宮復古状態

出産直後: 子宮底は臍下3横指、悪露は赤色
出産後1日: 子宮底は臍高、悪露は赤色
出産後2.3日: 子宮底は臍下3横指、悪露は赤色  
出産後4.5日: 子宮底は、臍と恥骨結合中央、悪露は褐色
出産後1週間: 子宮底は、恥骨結合上縁、悪露は褐色
出産後2週間: 子宮底は触れません。悪露は黄色

③ 臭い

悪臭の有無を確認します。

④ 混入物

混入物として、卵膜や胎盤片、凝血があるかどうかを確認します。

⑤ 乳頭の形態

乳輪部、乳頭の長さ、乳頭部、乳頭の直径、乳頭の固さなどを確認します。

・乳頭の形態

乳頭は、1~2cm以内が正常だといわれていて、
短小乳頭は0.5cm以上1cm未満、扁平乳頭は0.5cm未満とされています。
陥没乳頭、大乳頭、裂状乳頭などについても確認します。

・乳頭の硬さ

乳頭の硬さを確認します。

硬: 鼻の頭
やや硬い: 芯が残った感じ
中: 耳たぶの硬さ
軟: 口唇の硬さ

・乳房のハリ(緊満)

乳房のハリ(緊満)は、出産後2~3日目くらいに出現します。

「+」 → 緊満感を本人も自覚しており、触ると熱感がある。
「++」 → 乳房を動かすと痛みがある。乳房に熱感があり、硬い。
「+++」 → 乳房全体が硬く、常に痛みがある。

●母乳哺育の母親側の条件

母乳哺育の母親側の条件としては、以下のような目安があります。
ですが、条件が整っていない場合でも、乳房や乳頭の状態は変化するのであきらめないように指導します。
赤ちゃんの抱き方を指導し、補助具の使用も試みるなどします。

・母乳哺育の母親側の条件

乳汁うっ滞なく、分泌が十分あること。
乳頭の伸展長が2.5cm以上、裂状がなく軟らかいこと。
乳輪の厚さが1cm以下であること。

(3) 沐浴(もくよく)

室温25℃、湿度50%、湯温38~40度(湯温計と肘で確認します)を確認し、
入浴時間は5分以内で、赤ちゃんを沐浴させます。
洗い終わった後にかける、かけ湯の温度にも気をつけます。

●沐浴に必要な物品

湯温計、バスタオル、顔拭き用ガーゼ、石鹸、臍消毒用物品、綿棒、着替え一式

●沐浴の手順

① 片手で、赤ちゃんの頭を首の後ろから支え、
 もう片方の手は股とお尻を支えて、ゆっくり静かに浴槽にいれ、
 赤ちゃんを徐々にお湯に慣らします。

② 赤ちゃんの顔を「S」字、または「3」の字を描くように、拭き残しがないように顔全体を拭きます。

③ 頸部はVの字に、腋窩は示指と中指、上肢は石けんを手につけて、
 赤ちゃんの小指側から指を入れて手のひらを洗います。
 手首から上腕の方向に向かって腕を洗い、胸腹部は円を描くように上から下に、
 下肢は足先から大腿部に向かって洗います。

④ 右手(左利きの人は左手)の母指を赤ちゃんの左肩(左利きの人は右肩)、
 残りの四指を腋下に挿入し、腕に赤ちゃんの顎を乗せるように支え、
 赤ちゃんを腹臥位(ふくがい)にします。
 円を描くように上から下に洗います。
 このとき、赤ちゃんの右腕(左利きの人は左腕)を看護師の手に乗せると安定します。
 赤ちゃんを腹臥位にしたとき、赤ちゃんの顔面が湯に浸かっていないかを注意します。

⑤ 赤ちゃんを仰臥位に戻し、外陰部を石けんで洗います。
  男の赤ちゃんは、陰嚢の裏から肛門に向かって、女の赤ちゃんは外陰部から肛門に向かって洗います。
  洗い終わったら、赤ちゃんを湯に浸からせ温めます。
  赤ちゃんを静かに湯から上げ、下肢のほうからかけ湯をします。
  かけ湯の温度は38~40度、温度に注意しましょう。

⑥ 赤ちゃんを湯から上げたら、バスタオルの上に寝かせて、押さえる様に体を拭きます。
  皮膚の重なっている部分は広げて拭きます。
  濡れていると沐浴後の低体温の原因になるので、丁寧によく拭き取るようにしますが、
  皮膚をこすらないように、優しくタオルで押さえるようにして拭きます。

⑦ 衣服の袖を通し、おむつを軽く当てて滅菌綿棒でお臍の処置をします。
  (お臍の処置は、保温のため衣服を着せて、おむつを当ててから行います。)
  衣服を整え、赤ちゃんの頭部をしっかり固定し、耳と鼻を拭き、髪の毛を整えます。

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